カテゴリー「旅行・地域」の4件の記事

2009年8月25日 (火)

愛郷の森

Fire 今年、うちの会社の夏休みは9日間あった。でも残念ながら、トラブルを起こした他課の工事の応援に入ることになり、結局2日間しか休めなかった。

その2日間、滋賀県の東近江市永源寺にある、「愛郷の森」に家族でキャンプに行ってきた。キャンプとは言っても、設備の整ったコテージがあり、不自由を感じることはほとんどないのだが、夫婦ともにかなりインドア派であるわが家としては、相当めずらしいイベントだった。


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ことの発端は判然としない――決して子供たちが行きたがったわけでもない。ただ、下の子が小学生になってそれなりに動けるようになってきたこと、一方で上の子は小学校高学年になってきて、「そういうこと」ができるのも意外とあと何年もないかも――というような深夜の大人の会話があって、なぜかふたりとも行く気になってしまったのだ。

調べてみると、初心者にも敷居の低いキャンプ施設は全国に――もちろん近畿圏内にも――たくさんあった。ただ、調べはじめたのはすでに6月になってからだったので、夏休みのシーズンはどこも予約でいっぱい。そんななかで奇跡的に空いていて、設備的にも満足できそうなのが、滋賀県の「愛郷の森」だった。インターネットを検索してみるとすぐにわかるけれど、行かれた皆さんの評判はすこぶる良い。実際に行ってみて、その期待は裏切られなかった――天候には思いっきり裏切られたけど(笑)。

空いていたコテージは、すこし大きい8人用で、一泊2万円。家族全員が宿泊できて、バス・トイレ・寝具完備、と考えると安いものである。あと愛郷の森のポイントとしては、川遊びができること、バーベキュー炉が用意されていること、そしてその炉に屋根があること、などがあった。この最後の「屋根」は、あってくれて本当に助かった(^^;。

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行くと決めたはいいけれど、なにしろ経験ナシの初心者だ。インターネットでの先輩諸氏の情報や書籍を参考にしながら準備をした。道具として買ったのは――大物では椅子、テーブル、シングルコンロ、ランタン、大きなクーラーボックス――などである。どれもそれなりの値段がするか、あるいはあとあと収納場所に困りそうなものばかりなので、悩みに悩んで厳選したものだが、結果としてすべての道具をきちんと使って終わった。どれも買ってよかったものばかりだ。

そして細かいもの――料理用、炭用それぞれのトングやプラスチックの食器、調理道具、炭や着火材などの消耗品、ホテルではないので洗剤やシャンプー、洗面用具などの生活用品を用意した。

食料は現地調達。 Google Maps で見るかぎりいちばん近そうなスーパー平和堂に行ったものの、ここはかぎりなく日常生活向けのスーパーだった。あとで知ったのだが、すこし足を伸ばして西友まで行ったほうが、より豊富な食材を選べたと思う。

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ようやく確保した2日間の休み。当日は台風がきていた (^O^;ヒャー。

日本列島に接近してから突如姿を現した台風9号である。その直前に接近していた台風8号は、台湾などアジアに大きな被害をもたらしたものの、愛郷の森的には大丈夫だと踏んでいた。ところが目前になって台風9号が出現して、この台風9号の日本接近とともに出発、ということになってしまった。仕事の予定も変えられないし、愛郷の森の予約ももちろん変えられない。暴風雨になったらどうしようかと言いつつも、「中止」と判断するほどの材料もなかったので、とにかく出発した。

さいわい台風の上陸はまぬがれ、暴風雨には遭遇しなかったけれど、初日は夜までずっと雨ということになった。楽しみにしていた川遊びはできなくなった。残念無念だったが、おかげでゆとりをもって行動することができるようになった。

計画通り名神高速の八日市インターで降り、平和堂で買い物をして、昼食には愛郷の森近くの永源寺そばを食べた。とてもおいしかった(^_^)。

そこまできてはじめて、台風の情報を得られるものが車のラジオか携帯電話しかない、ということに気がついた。コテージにはテレビはない。コテージの目のまえに車が停められるとはいえ、雨のなか車とコテージを往復するのも面倒だし、携帯電話も通じるとはかぎらない(その心配は正しかった)。それであわてて携帯ラジオを買いに走った。ホームセンター・コメリに入ってみたもののめぼしいものがなく、親切な店員さんに西友の存在を教えられ、そちらに向かった。

西友は、上で触れたように立派な設備だった。そこでソニーの携帯ラジオを買った。由緒正しきソニーの携帯ラジオ(笑)を買う日がくるなんて。このラジオは夜まで大活躍だった。2cmくらいの小さなスピーカーから流れるナローレンジの音楽は、不思議と心休まる音色で、コテージの夜にはよく似あった。ちなみにコテージのなかはドコモの携帯電話は「圏外」だった(外に出れば、つながるところもある)。

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River 到着して訊いてみると、愛郷の森はこの日も満室ということだった。しかもテントサイトでは、テントを張っているひとがいる。台風がくるかも、というときにすごいなあ。と感心した。

夕方にすこし弱まった雨脚も、夜にはふたたび強くなった。でもコテージの横にあるバーベキュー炉には屋根が完備されていて、その下は快適だった。上の子は女房といっしょに食材の準備、ぼくと下の子は炉の準備をした。一抹の不安のあった(笑)火起こしにも無事に成功し(上の写真は着火直後で炎が出ているが、やがて炎は消えて炭だけが燃える状態になる)、お約束のバーベキューもまずまず楽しめた。これで屋根がなかったらと思うと、ゾッとする。そのあと花火をしたものの、これは屋根のなかが濛々とした煙に覆われてしまい、下の子の喘息を誘発しそうだったので早々に切り上げた。

キャンプの夜は長い――と、聞いていたけれど、コテージの夜はあっというまだった。あと片づけをして、シャワーを浴び、子供たちとシーツの準備をして、ひと息つくともう21時を回っていた。コテージのリビングで、ぼくはウィスキー――クラガンモア――を、子供たちは特別にジュースを飲みながら、家族でトランプをした。下の子がそれなりにきちんとトランプができるようになっていて感動した。気がつくと、もう23時を回っている。子供たちは寝て、ぼくと女房も憔悴した頭で2回ほど立体四目並べをして、なにをやっているのかお互いにわからなくなってきたので、寝た。

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朝には雨もやみ、晴れ間も見えるようになっていたので、朝食はコテージのバルコニーでとった。イワタニ・プリムスのシングルコンロでソーセージとキャベツを炒めて、ホットドッグを作って食べた。こういうのはおいしいに決まっている(^_^)。

上の子と炉の片づけ、清掃をして、荷物をまとめ、シーツを事務所に返却し、車に荷物を積み込んで、準備万端。愛郷の森を出発した。

2日目の天気はどんどん回復していった。一日ズレてくれれば川遊びができたのに、と、まだ未練に思いながら、この日は草津市にある滋賀県立琵琶湖博物館に向かった。この話は、機会があればまたべつに書こうと思うけれど、ここを訪れたすべてのブロガーの皆さんが「立派な施設」と言われているのを読んで行ってなお、想像していたよりも立派な施設で驚いた。日をあらためて、この博物館だけを目的にまた来てもいい、と思った。

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こうしてインドア派一家の初キャンプは終了した。また来ようね。ということになった。ぼくはといえば、なんとか小さな夏休みを無事に終えたと安堵しつつ、翌日からはまた仕事にもどった(^_^;。

 

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2008年8月17日 (日)

市立のプラネタリウム

SkyPark 今年の夏は、いつもだれかどこかの調子が悪く、結局子供たちをプールに連れていくことができなかった。今週末は、こんどこそと思っていたら、不覚にもまえの晩にぼくがひざをざっくりと怪我してしまった。なかなか血が止まらないし、その傷をプールにつけるのは、周囲のひとたちのためにも自分のためにもよくないような気がした。それで、子供たちのありありとした失望感に胸を痛めつつも、中止した。これはどう考えても埋め合わせが必要だ。ということで、かわりに隣町(市)のプラネタリウムに出かけることにした。


小さな市営の施設で、驚いたことに――ぼくが無知だっただけだが――プラネタリウムの演目はその施設のオリジナルだった。きちんとナレーターがつき、参加者たちとインタラクティブに会話をしながら50分間の演目が進んでいく。このナレーターの女性の語り口はとても上手で、適切な関西弁 (?) がなかなかチャーミングで心地よかった。今回はお盆休み中ということで、そこそこ観客が入っていたけれど、平日は2組しかいないとか、そういう状況だという。それでもたぶん、この50分にわたる演目を、きっちりとやっているのだろう。収益性はどうだとか無粋なことを考えてしまうのは事実だが、そういう状況下でこうした手作りの演目を企画し実現している姿勢には頭の下がる思いだった。

そうしたライヴ感は内容にも生かされていて、この地域の夜景から頭上の夜空へと話題がつながり、数日後の月蝕の話まで、固定的・画一的な内容の上映では実現できないリアル感、親近感に触れさせてくれる。

そのかわり――そんな手作り感のある演目には、逆に限界を感じさせてしまう瞬間もあった。演目の途中でビデオ上映による「季節の出し物」があり、紙芝居的なキャラクターが延々と説明をつづける。星空の話題から外れるのであれば、せっかくの大スクリーンなのだから、キャラクターが画面を飛んだり跳ねたりするだけではなくて、もうすこしいろいろ映像・画像を見せてほしいように感じた。

施設の規模から察して、予算の限界ということもあるのだろうと思う。そうした制約のなかで、施設独自の企画を起こしていこうという心意気はとても立派なことだし、そうした施設が地元にあるということは利用者としても心強い。でも地域性にかかわらない固定的なビデオ作品なのであれば、その施設独自ということにこだわらず、全国の同種の施設の横のつながりなどを利用して、共用の作品を用意するというわけにはいかないのだろうか。そうすれば、予算の制約ももうすこし広げられると思うのだけれど。

このプラネタリウムに隣接する特設フロアでは、「科学おもちゃ」の展示が行われていた。ここでは、この施設の手作り感がとてもよい方向にあらわれていた。展示の多くは、ペットボトルや木材、段ボールを使った手作りのもので、子供たちも親しみを感じやすく、楽しそうだった。

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AirPlane この科学館は、空港のすぐ隣にあり、騒音緩衝地帯を利用した大きな公園が近くに整備されている(駐車場はこの公園の施設を利用する)。冒頭の写真は、この公園でのスナップだ。空港のすぐ近くだから、この右の写真のようなシーンを間近で見ながら遊べるようになっている。公園はあたらしくて設備も充実している。

月に何回かはこの空港を利用しているから、移動手段としては日常的につきあっているハズなのだけれど、あらためてこうして航空機の離着陸を見ていると、なんとなく心が浮き立つというか、魅せられてしまう。過酷な炎天下の日だったにもかかわらず、たくさんの家族がここで遊んでいた。子供たちは疲れを知らず――といいたいところだが、あまりの暑さにさすがにぐったりしてきて、結局その日は早めの撤収ということになり、そのまますぐ近くのAEONモールに向かった。

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2007年7月 8日 (日)

上海その2

Shanghai1昨晩、上海から帰ってきた。上海で雷雨に遭い、一時空港での離発着が止まったせいもあって飛行機が遅れ、帰り着いたのはすでに日付が変わった時間だった。まあ帰ってこれただけでもよかったとか、ふだんの仕事だともっと遅いんだからとか、いろいろ自分を慰めてみたが、連日慌しいなかで、上海での数日間もやはり忙しく、帰路に着くだけでこの時間というのは、やっぱり身体だけでなく気持ちにも少々堪えた。


訪れた街の印象は、そのときの状況で(ようするに心象で)だいぶ変わってしまうのだろう。むかし、北海道の各地をまわっていたときには、おなじように小さな町をまわっていても、仕事の状況や出会ったひとによって、記憶の印象はずいぶんちがう。

Shanghai2 上海はといえば、いろいろ不安材料を残したままでの入国で、到着したときは運の悪いことに雨だった。暑くて湿度が高く、右も左もわからず、駅から一歩踏み出すと、なにかを紹介したいという人たちが入れ替わり寄ってきて、正直なところ、気持ちの条件というか印象はまったく良くなかった。

それでも、いま世界を代表する都市のひとつである上海の活力だけは、好きかきらいかはともかく、充分に感じられた。簡単に要約できるような話ではないのだろうが、中国人の言語も、気質も、眼差しも、すべてが一体となって、成長という方向を向いて突き進んでいる、そんな感じだ。ただそれ故に、余裕もなくぎっちりと未来に向かって何もかも詰め込まれている、そんな印象も感じさせた。それは逆に、荷物といっしょにそういう状況を上海に持ってきた、ぼくの気持ちの問題だったのかもしれない。

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2007年7月 1日 (日)

上海

仕事で数日間、上海に行くことになった。以前、何回か大連には行ったことがあるが、ひさしぶりの中国だ。というより、ひさしぶりの海外だ。今日は一日休みがとれたが、くたばってるのが精一杯で、どうしても準備する気になれない。今日一日、だらだらとブログを書いていようか....。

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