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2007年12月31日 (月)

ヨーラ・ギュラーのベートーヴェン

Guller_Beethoven ヨーラ・ギュラーは1895年生まれのフランスの女流ピアニスト。Youra Guller というスペルから、カタカナではヨウラと表現されることもある。1980年に亡くなった。若いころにはその美貌から映画界の誘いを受けることもたびたびであったという。

どういう経緯だったかはもう忘れてしまったけれど、HMVのサイトをさまよっているうちに行き着き、廉価レーベル apex から1000円以下という魅力的な価格で出ていたこともあって、購入した。ベートーヴェンのピアノ・ソナタの最後の2つ、第31番変イ長調作品110と、第32番ハ短調作品111。録音は1973年の2月。晩年の録音である。


これが、とてもよかった。生真面目さとロマンティシズムがうまく同居し、引き込まれる。とくに第31番の最終楽章でのフーガは、確固たる足取りでこちらに迫ってくるようで思わず息をつめてしまう。力強いタッチは年齢を感じさせず、実際、録音データを調べてみるまで、ぼくはもうすこし若いころの録音かと思っていた。

The Art of Youra Guller, 1895-1980ギュラーは一部で幻のピアニストと言われ、熱狂的なファンの方もおられるようだが、それはおそらく上で書いたような生真面目さ、誠実さが演奏に感じられるからではないかと思う。だからといってがちがちとした演奏になることは決してなく、充分にコントロールされた上でじわっとにじみ出てくるような感傷性があり、ある種の孤独感とそれゆえの優しさを感じさせる。そんなギュラーの音楽に包まれる時間は、ほかのピアニストからはなかなか得られない居心地のよさだ。

 

Annotations :
ヨーラ・ギュラーのベートーヴェン :
Beethoven Piano Sonatas No.31,op.110 & No.32,op.111
Youra Guller, piano
apex 2564 69899-8
Link : HMVジャパン

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